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作品紹介

藤田 嗣治Tsuguharu Fujita

横を向く婦人
35.2 × 27.2 cm
紙にインク・墨
1930年作

東京美術倶楽部鑑定証書付

文献・図版/Literature

永善堂画廊発行「近代3」掲載


偉大な芸術家には恋愛は付き物のようで、藤田を巡る女性たちは彼に大きな影響を与えました。

一人目は、画学生の頃に恋に落ちた鴇田とみ。

二人目は、パリで出会ったフェルナンド・バレー。

三人目は、ユキと愛称で呼んだリュシー・バドゥ。

四人目は、本作の女性マドレーヌ・ルクー。

五人目は、藤田が50歳の時に結婚し生涯を添い遂げた堀内君代です。

本作のモデルはおそらくマドレーヌでしょう。藤田がモデルとして最も描いた女性です。

「カジノ・ド・パリ」のダンサーで、ユキと離別した藤田との中南米の旅に同行し、その後日本で藤田と共に過ごしました。

慣れない中南米の旅や、日本での生活にマドレーヌは苦労しました。

その辛さから逃げるように故郷フランスへ戻りますが、すでに彼女の居場所はなく

日本に戻り薬やお酒に溺れて体を壊し、祖国から遠い日本でわずか30歳の若さで亡くなります。

ウェーブのかかった赤毛の髪にすっと通った鼻筋。長いまつ毛を持つ麗らかな瞳。

マドレーヌの持つ西洋的な美しさに藤田は惚れていたのでしょう。

水彩や素描など、私的な小品に多く描かれました。

藤田と共に過ごしたことで、悲劇的な人生を過ごしたマドレーヌ。

彼女は死後も藤田によって描かれ続けたと言います。