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作品紹介

小林 古径Kokei Kobayashi

Moth
紙本・彩色・墨

共箱
東京美術倶楽部鑑定証書付
ink and color on paper

文献・図版/Literature

永善堂画廊発行・近代1号掲載作品


本作は落款からして、昭和20年代初頭の作品と思われる。

梅の花がほころぶ所へ、鶯が遊びにきて、その声を聞かせている所なのであろう。

ホーホケキョと鳴く時には、クチバシが鋭く開く。何とも可愛らしい。

梅の可憐な花以外は墨の濃淡だけで表現されている。

鶯の輪郭線の細く薄い線や、目の周りを覆うキリリとした線は古径の醍醐味とも言える。

古径の友人であり門弟でもあった村田泥牛は、「先生は一本の線を描かれる時でも、生命がけで取り組んでおられた」と語っている。

線は日本画の命である。古径を含め一本の線に美を捉え、求め続けたこの時代の日本画家の感性と美意識は日本の誇りであろう。

鶯を描いた細やかな線に、計算されたかの様な緻密な墨の濃淡。

色数が少ないにも関わらず何とも品がよく華やかである。

春を喜ぶ一瞬の光景に古径の持つ美意識と卓越した技術が詰まっている。