作品紹介

奥村土牛(春の花)

奥村土牛によって描かれたチューリップの花である。上を向き、しゃんと咲く姿が可愛いらしくて綺麗な花である。

『土牛』という雅号は、中国の寒山の詩から来る『土牛、石田を耕す』より、父親がつけてくれたもの。土牛が石の多い田を根気強く耕し、やがて美田に変えたように、地道に精進せよという想いが込められている。

その名の通り、土牛は一筆一筆を大事に作品に向かい合った。また、写生を重んじ、まさに生を写すことを大事にした。遅筆と言われながらも自身が納得行くまで作品に筆を運んだ。一つ一つの行動に想いが込められている。

本作は背景に金泥を施し、黄色と紫色の花が一際目をひく。配色された紫色の花びらは薄く塗り重ねることで濃淡が表現されており、色鮮やかで美しい。また、輪郭線に背景と同じ金泥を用いることで一層存在が際立ち、何とも洒落ている。

土牛の描く作品はどれも柔らかく、優しい表情をしている。それは土牛自身の人間性が絵に現れているからであり、多くのファンを惹きつける理由なのであろう。

 

*10月11日〜19日「移転一周年記念展」出品

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奥村土牛

『春の花』

26.8×23.8cm

紙本・彩色・共箱 / 東京美術倶楽部鑑定委員会鑑定証書付

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